中国臓器市場

中国臓器市場

中国臓器市場

相変わらずノンフィクションが熱いです。

この本は内容紹介文を見ると「中国の暗部を暴く」という部分が非常に強調されていて、まあ実際そのような内容も多い。ただしその一方で、ドナーの圧倒的な不足から「やむを得ず」中国での移植ツアーに踏み切らざるを得ない日本人患者の存在にも光を当てているところが良書であると思われる所以。

需要があるからこそ供給もある、ということで一概に中国人=蛮族、みたいな見方をすることは難しく、成功裏に移植を受けることができた患者のことを考えれば、個人的にはどちらかといえば「中国臓器市場」の存在に対して肯定的な印象を持った。